ニュージーランドRUN@

ニュージーランドRUN

参加者 成田

16日(木) 雨

 ニュージーランド・オークランド空港到着。これから久しぶりの海外、そして自転車ツーリングだ。海外旅行は前にイタリアツーリングしたことがあるから、そんなに不安はなかった。

 まずは、入国審査。ニュージーランドの入国審査は厳しい。やっぱり良い治安を保つにはこれくらい当たり前なのかもしれない。だがそのため、審査は長引いて、空港の外に出るのも2時間ぐらい費やした。苦労して出ても問題はあった。それはヘルメット、その他の買出しだ。ニュージーランドに旅立つ直前に知ったのだが、全ての自転車に乗る者はヘルメットの着用が義務付けられている。

 旅に出る直前に知ったものだから、用意はしていなくて現地調達が必須だった。自転車屋まで走っていこうかなーと考えていたんだけど、その前に捕まったらやばいよね。しゃーねー!TAXI使って行くか!TAXIの運ちゃんに交渉しようとした。

 大量の荷物のため、拒否られるかなーと思ったが、むしろ頼むからTAXI使ってくれと言わんばかりだった。

 何故かここ、オークランド空港前のTAXI乗り場は、全員インド人だった。どこの国でもインド人は働いています。

 自分が乗ったTAXIの運ちゃん親切な人だったが、料金メーターはさほど親切でもなかった。ものすごいスピードでメーターが回転する。まぁ、しゃーないね。道が良くわからなかったらしかったので、TAXI乗り場のインド人に聞き込みまくって、教えられ、到着。ヘルメットとパンク修理セット購入。

 実は千歳空港でパンク修理セットのゴムのりが何故か危険物扱いされて没収されたのだ。あれ危険か?

 その後、インド人が経営してるコンビニでカレー缶などの食料を買い込み、大型スーパーで持ってき忘れたお風呂道具セット、スリーピングマット(銀マットのこと)を買った。

イタリアRUNで慣れていたせいか、海外でも欲しい物全てがスムーズに買うことができた。

 軽く走ったが道路は広くここはイタリアよりも、むしろ日本の北海道より走りやすい印象を受け、何てことはなかった。

なんかとても広い公園みたいなとこで野宿。今日は買い出しのための日。

17日(金) 雨

カレー缶を朝食に食べたがものすごく辛い!さすがはインド製。

今日から本格的に走る。ニュージーランドの道に慣れていないせいか、やっぱり高速道路の壁にぶち当たる。イタリアRUNで苦戦した思い出が蘇る。

ニュージーランドでも「国道を走ってたら、いつの間にか高速になっていました」的なことがある。でもニュージーランドの高速道路は、短く大都市の近くでしかないというのがまだ救いである。でもこれにはホント参る。迂回路が超遠回りだったりするから、いっぱい走ったが地図上では全然進んでない。たまにあるんだよねこういう事が。

今日はいい人に出会えた。買出ししてしばらく走っていたら、小便がしたくなり、公園のトイレに入ろうとチャリを木の脇に止めたら、通りかかったおばさんが、「あなたがトイレに行ってる間、私が自転車を見張っててあげようかい?」と言ってきた。

どんだけいい人だよ!とちょっと嬉しかったが、さすがに小便だけだったから丁寧にお断りした。どうやらニュージーランド人は人が良さそうだ。

その後、約100キロ先のハミルトンまで行こうとしするが、またもや高速道路に行く道を遮られ、山道を延々と走った。雨も降ってて、体が冷えてきたから早めに野宿することになった。

18日(土) 雨 時々 晴れ

蚊の大群に襲われながら脱出の準備。脱出はいいが、道に迷ってしまい1時間のロス。羊やら牛やらたくさんいる丘を越え、国道1号線に出る。

この道路はオークランドに近づいてくると、高速に変わってしまうので、「もうそろそろ高速に変わるかな?」と思い、迂回しようかと考えたが、面倒だったので突っ切った。

途中腹が減ってきて、ちょうどいい所に町を見つけ、スーパーでもないかなー、と入ったらパン屋を発見し、パンを買って近くに湖があったからそこまで移動し、湖をながらパンをむさぼった。ルベの方がうまい。

出発。ずっと国道を走り、標識どおり迂回しないで行ったから早くにハミルトンに着いた。

泊まる場所はNZ初のユースホステル(以下YHA)。3日分の汚れを落とし、スーパーでパスタを買い、共用のキッチンを借りて作る。ご飯食べてたりしてるといろいろな人が集まってきた。せっかく人がいるのだから声をかける。駄目だ。英語がわからん。会話になっていたかは不明。駅前留学でもしときゃ良かったか?

周りの人達はNZ人がほとんどのようで、固まってほかの国の人たちは入り込めない様子だった。やっぱ固まったりするのはいとわろし。

相部屋になったのはイタリア人でこっちのほうが話しやすかった。夜も更け就寝zzz

19日(月)曇り 時々 雨

目が覚め、周りを見渡すと相部屋はいつの間にかいっぱいになっていて、そのうちのデブのいびきがやたらうるさかった。朝食を済ませチェックアウト。

「ロードオブザリング」のホビット村がMATAMATAってところにあるみたい。近いしもちろん行ってみる。

田舎道に入り、しばらくするとだんだん「ロードオブザリング」の映画に使われたような風景が広がってくる。もちろん最高の景色。朝食をこの風景を前に食し、出発するとまもなくMATAMATAに着いた。観光案内所でそのロケ地の場所を聞いてみたが、チャリでは行けないみたいで、ツアーでしか行くことができないみたい。$50と高かったが、せっかく来たのだから、仕方がなくツアーに参加。

ホビット村と言っても、もう撮影を終えた後で、セットも取り除かれてしまって、よくわからないハリボテの跡地と化していた。映画を見ていない人たちにしたら、そこに何があったか想像するのも面倒なことだろうな。そこはまるでまるで村人全体で夜逃げして、国に家をさし押さえられたような感じ。$50ドブに捨てる。今日は野宿。

110日(月)曇り 時々 雨

朝起きたら雨が降っていた。出発のときの雨はなかなかやる気が起きない。飯食ってやる気出して出発。忘れ物に気付いて泊まったとこに戻り、30分ロスしやる気をまたなくす。今日向かう先は湖のほとりにある町で盆地。当然アップダウン激しい。やっとロトルアに着く。

ここは温泉が沸いてる町、町の中心地に向かう途中間欠泉の公園を発見した。ちょっと異質な公園でなかなか楽しい。だが、キツイ硫黄臭のためちょっと落ち着けない。そして、この旅二度目の宿、ロトルアのバックパッカーズ(以下バッパー)というちょっと個性的なホステルに泊まる。この町は温泉があるせいか日本人が多い。ワーホリでここのホステルで働いている日本人「てっぺい」がいた。

彼の英語はとても綺麗で上手い。わからないことは何でも彼に聞いた。シャワーを浴びて、選択、買出ししレストランに行く。「Fat dog」という安くて美味い超人気の飯屋。ご飯にビーフストロガノフをぶっかけた、サワーソースで味を整えた一品を頼んだ。美味過ぎる!その後海のように広い湖を眺めたり、かつあげに遭ったり、散歩して一日を終えた。結構充実。

111日(火)晴れ

連泊。軽装備でワイオタプサーマルワンダーランドへ向かう。わかりづらいとこで、途中道に迷いながら到着。ここは硫黄泉公園を散策できるテーマパーク。さしづめ日本の「地獄谷」みたいなとこか。大体75分で周れるコースを行った。中でも「アーティストパレッド」という池はたくさんの面白い変化があって楽しかった。バッパーに戻り、てっぺいと一時間くらい話し込んだ。

『てっぺい』

 彼は体育会系の考えを持つ人。自分の考えていることがはっきりしていて、かなりの負けず嫌い。NZで語学学校に2ヶ月通い、その後は旅行中のところロトルアのバッパーでバイトを見つけ3ヶ月働いているところだった。彼と出会ったのはNZに滞在して7ヶ月目だった。周りの外国人達とよく溶け込んで話とかできる人だったし、常に勉強し年下ながら尊敬できる人だった。

「どうしてそんなに英語が話せるのか」と聞いたら。「俺は全然話せないですよ。それに一番大事なのは話すことでなく、相手の持つ文化を理解することだと思いますね。どんなに言葉理解できてもそれだけだったら相手に不快感を与えたりすることもありますからね。いろんな国の文化、常識を理解できない人は海外行っても意味ないんじゃないすかね?やっぱり気持ちから入るもので言葉は二の次ですよ。」みたいなことを答えてくれた。

自分は海外RUN2回やってきたがてっぺいのような考えがあったから乗り切れることができたと思う。海外で住んでる人からそういうことを聞いて改めて思い知った。自分が会った日本人でどうも地元の人と話さずに日本人だけで固まってる人が多い傾向にある気がする。日本人と話すのは悪いことではないが、固まることは良くない。やはりてっぺいは今まで会った日本人のなかで一番英語が上手くしゃべれていた。彼は知っている単語は少ないようだが、発音は綺麗だった。それはきっと、海外の人とよく話し、相手の文化を良く知ろうとしていたからではないだろうか。

NZの中で出会った日本人の中で一番好きだった。もう少し話したかったなー。

 

 その後は、一人でカフェでお茶し、「FAT DOG」で今度はカレーライスのような物を食べ、バッパーで仮眠した後、ポリネシアン・スパという温泉に行った。NZ式の温泉は水着を着て入る。ちょっとした違和感はもちろんある。水着を着て入るため、日本式のような岩風呂もプールと呼ばれている。普通の温泉プールもあって、そこで泳いだり遊んだりした。先住民のマオリのが何往復も温泉プールの中をものすごいスピードで走っている。健康のためか知らないが、その姿に爆笑!

 

バッパーに戻り、キッチンで明日のために水を入れようとしたらワーホリの日本人「友貴」

がいて、話し込んでいたら、同じくワーホリの音更出身の「真美」さんとその友達の旅行者が来て大勢で夜遅くまで馬鹿話で盛り上がった。笑いすぎて死にそうだった。

 112日(水)

 バッパーでた後は航空会社のところへ行き、南島から北島までの航空券を予約しといた。約一ヵ月後の話だが何しろハイシーズンですから。そして北島から南島へ渡るフェリーキップを買い忘れてしまった。ああ、また今度。

 この日は花粉症との戦いだった。自分は日本で67月の間は花粉症でいつも苦しんでいる。今は1月だがNZは日本と季節が真逆のことを考えると見事にジャストミート。しかも自分の花粉症対象の「ブタクサ」が生えていて涙と鼻水、くしゃみが止まらなかった。目が赤くなって腫上がっている。でもこの日通った道はとても景色が良かった。

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