ニュージーランドRUNA

113()晴れ

 朝はかなり冷え込んでとても寒かった。これでも昼はものすごく暑いから不思議だ。

出発しようとしたら空気が抜けていたのですぐに修理。この旅初パンク。

 ワイトモケーブに着いて、YHAに泊まることになった。荷物をとりあえず置いて、ワイトモケーブのツアーに参加。ここで北大院生の「カジ」さんと知り合う。残念ながら北大サイクリング部のカジさんではない。

 ワイトモ洞窟のツアーは鍾乳石を眺めたあと、ボートに乗り込み、洞窟内をゆっくり進みながら天井に張り付いているツチボタルを見渡すというもの。まるで洞窟の中でプラネタリウムを見ているかのようにツチボタルが発する光は淡く綺麗だったが、それが暗過ぎてツチボタルが光っていると認識できなかったため、本物であったかどうかは不明。

 次にアラヌイ洞窟ツアー。カジさんと別れキャビンでガイドのリッチモンドさんが自分をアラヌイ洞窟まで運んでくれた。ここでは単に鍾乳洞に入って見学するだけのツアー。それでも当麻町の鍾乳洞より美しく、ワイトモ洞窟よりこっちの方が楽しめた。

このツアーを通して何故か便所コオロギがNZの人達に親しまれているということがわかった。そして、ツアーが終わるなりリッチモンドさんにマイカーで運んでもらった。YHAに戻ったあと、洗濯、シャワーを浴びたあと、カジさんと食事しながら話し込んだ。

 114()晴れ

 観光案内所でウェリントンからピクトンまでのフェリーチケットを予約した。まだ二週間先のことなのに一部の時間帯のチケットは売り切れになっていた。

ベストシーズンの南島が楽しみだ。

 この日は上り坂がメインだった。日本では見慣れない角度の峠を越える。その中を一台のチャリが走るのだから声を掛けてくれるドライバーや工事中のお兄さん達が結構いてくれる。励みになって嬉しい。

 こういうちょっとした応援が自分のパワーに転換されるというのはとてもすごいことなんだなーといつも思う。そのときの応援で不慣れな英語を使われたとしても、気持ちはちゃんと伝わるもんだからやっぱスッゲー。チャリダー、サイクリストはいつも周りから背中を暖かい手で押してもらってます。その手のぬくもりがとても気持ちいいもんだよね。マンセー!

 今日は今までで一番いい野宿ポイントを発見。そこに泊まる(牧場内だけど・・)。

115日(土)晴れ

 ウシ君たちの襲撃もなく無事に出発。

 最近、朝や昼にcafeで飯を済ますことが多い。今日のcafeで食べたMINCE PIEとお茶は今まで食べた中で一番うまかった。cafeブーム。

 最近よく晴れている。たいしたことない坂でもすぐ汗だくになり、のどが渇く、今日の目的地まで残り6キロがつらかった。目的地トンガリロ国立公園に到着。

 「地球の歩き方」に載っているホテルが夏季限定ドミトリーをやっているらしく、$20と安いのでそこへ行ったが「ドミトリーはやっていないから、泊まるなら$35だ」と言われた。高いから観光案内所で「安宿を教えてくれ」と聞いたら、キャンプ場を紹介された。

そこも「地球の歩き方」に載っていたのだが、$32$3しか変わんねーよ。でもキャンプ場に行ってみたら$12と言われた。「地球の歩き方」まるで意味なし!

 明日は「トランピング」を楽しむ。タランピングとはトレッキングのこと。明日目指すのはマウント・ナウルホウイ。砂利と岩石だらけらしい。観光案内所でトランピングシューズを調達しようとしたら、売っていなかったもんだから、ビーサンで歩けるか聞いたら無理だと言われた。どうしても登りたいと言ったらレンタルしているところを教えてくれた。

 とりあえずトランピングシューズを買って眺めていたら登山を趣味としている「水野さん」に会った。自分は登山は初めてだからいろいろ水野さんに教えてもらった。

それから、レンタルをやっている。さっき泊まるのをキャンセルしたホテルへ行った。そしたら、レンタルは何故か430530までしかやっていないと拒否られた。しつこく交渉したら靴を貸してくることになった。でも返すのはこの時間か、キツイな。キャンプ場に戻り、水野さんと話しながらご飯を食べたりした。彼は博学でいろいろなことを教えてもらった。今日も楽しい夜。星空は綺麗でヤバかった。

116日(日)晴れ トランピングDAY

600起床。朝食を取り。630出発。とりあえず、トンガリロ・クロッシングというトランピングコースの出発点を目指す。そのコースからマウント・ナウルホウイを登るのだ。

745分トランピング開始。今日は昨日と同じく超快晴。絶好のトランピング日和だ。日曜というのもあってか、かなりの人がトンガリロ・クロッシングに挑んでた。このコースは山登りを主としたコースではないのだが、崖のような坂道は登るし大変歩きづらかった。

930メイントラックから外れ、マウント・ナウルホウイを登り始める。水野さんは「たいしたことなかった」と言っていた。水野さんは約35キロもの荷物を背負ってたから、自分も簡単に登れるだろうとタカをくくっていたが、十分にきつかった。砂利や岩石だらけの坂道でモロく、滑りやすい。だから上にいる人達が誤って転がした岩は勢いつけて坂道を転がっていく。たまにいわに殺されそうな感じだった。斜度もそうとうのものでたって歩けず、よつんばになって登った。

そうやって登っていたら、「こっちに来いよ、簡単に登れるから」と近くにいた、同じく山頂を目指していた人が教えてくれた。見た目にはでキツそうな岩場の感じだからどうなのかなと思ったが、岩場のほうが滑らずに済むからこっち方が楽だったりする。でもやっぱキツい。途中雪もあったりして、高さを実感する。後ろを見ると目まいがする。そういや俺高所恐怖症だったっけ。

1115頂上到着。かなり大変だった。でもその代わりに、今までに見たことのない美しすぎて恐ろしくも感じるこの大自然の風景。どんな峠をチャリで登るよりもこの時の感動はさらに大きかった。一歩一歩踏みしめ積み重ねたご褒美に最高のプレゼントを大自然は自分にくれた。山は本当にでかかった。

ナウルホウイは活火山。頂上にできた直径一キロほどの巨大クレーターからは噴煙は出ていなかったが、あっちこっちで噴煙が漏れている。その巨大クレーターを一周して、周りを眺める。最高。

標高2291Mマウント・ナウルホウイ制覇!

 1200名残惜しかったが降り始める。降りは登りに苦戦した砂利だらけの道の方が滑るから早く降りることができて良いようだ。これも下っている途中に別のナウルホウイ登山中の人達に教えてもらった。

 メイントラック、つまりナウルホウイの登り始めの分岐点に着いたのは1300。疲れているがまだ道はあるし、その上チャリで時間までに靴を返さなければならない。トランピングシューズは靴底が硬くつま先が曲がらない。この方が良いらしい。多分登りやすかったと思う。

 1600キャンプ場に戻った。今が一番暑い時間帯、その上ここら辺は草木が少ないから日照りがいつもよりキツく感じる。暑い!疲れた!

 靴を返し、シャワーを浴び、洗濯してから飯。なかなか濃かったいい一日だった。

 117日(月)曇り 後 晴れ

 朝起きたら案の定筋肉痛。朝食食べたら、同じキャンプ場に女性サイクリストがいることに気が付いた。当然声をかける。話をしたら自分と同じ方向へ行くことを知った。

彼女はもうすでにパッキングを済ませていて、朝食食べたら出発らしい。自分はまだパッキングどころかテントの中に荷物が散乱している状態だったから、準備を終えたら一緒に走らせてもらえないかなーと思ったら、すでに彼女の姿はなかった・・・。

 なんだかんだ言ってチェックアウトギリギリの遅めのスタート。トンガリロ国立公園は高い位置にあったから、今日はほとんど下り坂がメインの楽チンコース。しばらく走ってたら、見えてきましたサイクリストらしき人が!さっきの人かな?

 彼女はとても早くチギられてしまったが、途中休憩しているところで追いつくことができた。話をし、一緒に走らないか誘ったら「O.K」と言ってくれた。目的地のタウポまで残り10キロぐらいだったが、海外でほんのちょっとでも一緒に走ってくれる人がいて嬉しかった。彼女はU.K出身のキャサリン。ニックネームはキャシーだと一般的過ぎるからキャスと呼んで、と言われた。

つったらイギリスでのキャシーは日本での花子みたいなもんか?・・・今花子って名前は逆にめずらしいか。

 キャスと別れて、「地球の歩き方」に載っているバッパーへ。何だかんだ言って結構頼ってます。はい。

 行った先はもうすでに満室だったから別のバッパーを紹介された。ここのバッパーでもワーホリで日本人が三人働いてた。今日の飯は豪華にしようと思い、米とステーキを買った。まあNZは肉安いからね。最高の飯を作り、がっつく!幸せ!

 ここのバッパーを散策してたら、「コンニチワー」と片言の日本語で声をかけられた。

声の正体はイギリス出身のNIKOLAことニック。そして一緒にテーブルを囲んでいるオランダ人のキャロラインとフランク、日本人ワーホリのケンがいた。

 みんなで談笑。またまた楽しんでます!

 118日(火)晴れ

 10時近くの遅めの起床。連泊だから成せる技。今日はバンジージャンプに挑戦。NZの中ではここのタウポのバンジージャンプが一番ポピュラーらしい。

 とりあえず、バンジーをやってる様子がうかがえるcafeに行った。cafeは閉まっていたが、遠くではあったがバンジーの様子が見ることができた。

ナリアツ「あれ?思ったよりイケそうだな。」見た目にはそんな高くも無く、余裕そうだったので、迷うことなく受付を済ませ橋先の飛び降りる設備がある小屋へ向かった。

ナリアツ「あれ、こんなに・・高い・・の?」

不安で表情がこわばる。そして、待つ人が少ないせいで、すぐに自分の番まで回ってきた。

スタッフ「どれくらいまで落ちる?」

飛び降りる高さが調整できるらしいから

ナリアツ「じゃあ、下の湖に触れるぐらいまで・・・」

この微妙な高さこそ、自分の勇気が結構あるという勘違いをしながら、勘違いヤローは飛び降りる台に向かう。

ここだ。この位置だ。一番ヤバかったのは・・。今まで生きてきた中で一番怖い想いをこの時点ですでに経験した。貞子にあったほうがまだマシっす。この時の表情は怯えた子ウサギのようだったいう・・・。

そして・・・

「完全燃しょ・・。・・・うわああぁぁぁぁぁ!!!」

ズボッ!?「ぅぅっ・・・ぁぁああああ!!!」

びよーん!「ぁぁ・・・ああぁぁ!!あーはっはっはっは!(発狂)」

 飛ぶ前に「水に触れるぐらい」とスタッフに言ったはずなのに気付いたら腰までずぶ濡れ、というか何が起きたか判らなかった。

 分析してみよう。どうやら、三往復の大きなバウンドをしてたらしい。一回目は着水に成功し、二回目のバウンドでかなり高い位置まで戻った。これが一番怖い。そして、三回目のバウンドで発狂ということだ。怖かったが楽しかった。

 バッパーに戻り、ケンとビリヤードやって、昨日の残りのステーキを焼いて食べた。食べ終わったら、キッチンがとても賑やか。ニック達が料理している。どうやらカレーパーティーのようだ。お茶を飲みながらその様子を見ていると、日本人ワーホリのハルさんが「食べる?」と聞いてくれたので、少しだけ頂いた。なんかハルさん直毅に似てる。

 カレーパーティーに参加させてもらって、その後はビリヤード大会。ニックのレベルは超高い。日本にはない新しいゲームとか教えてもらった。寝ます!

 119日(水)晴れ 後 曇り

バッパーを出る前にニックも自分と同じネイピアの町を目指すらしいので、一緒に泊まる宿を確認し合って出発。

 ひたすら坂との戦い、いくつもの峠を越えた。連泊の後だったから疲れも取れて、結構走りやすかった。ネイピアまで1日で行くのは無理。ということで、今日は野宿だ。屋根付きの休憩所を発見。そこを今日の野宿ポイントにし、ちょっと前に見つけたBARに戻り、晩飯とする。BARには工事のおっさんたちがたむろっている。みんな余すことなく出来上がっている。

 こんな僻地から酒が入っているみんなはどうやって帰るのだろう?

 120(木)晴れ

 今日は40キロぐらい、それも坂がほとんどなくて楽だった。ニックと約束したバッパーへ向かう。

そこのバッパーのオーナーと話してて、「NIKOLA」はいるか聞いたら発音も悪かったせいか「そんな奴はいない」と言われた。ニックのスペルが判らなかったのでタウポのバッパーのケンに電話する。確認後またトライ。そしたらニックと同じ部屋に泊めさせてくれた。部屋に入るとキャロラインも一緒の部屋にいた。

 キャロラインはおなかの調子が悪いらしく元気がない。フランクもしばらくしたら来るらしい。しばらく話をしてたら、キャロラインは部屋で寝込み。ニックもどこか行くようだったから、自分も外出。

 ネイピアではブラフ=ヒルと呼ばれる丘に登り、町を眺めたりcafeに行ったりした。その後バッパーに戻ったら、ニック達と買い物に出かけ買い物から帰るとフランクがいた。タウポのメンバーが揃うとなんか嬉しい。4人で一緒に食事。カレーパーティーだった。談話室でクリスティーナ・アギレラの妹と偽る人や面白いイギリス人やらいろいろな人たちと触れ合うことができた。今日も最高。

121日晴れ

 本当は今日出発する予定なのだが、せっかくニックがいるのだから連泊することにした。遅めの起床。そしたら、フランクは知らぬ間に出発していた。朝一回見たのに挨拶とかしていなかった。やっちまいました。

 キャロラインは町へ出かけて、ニックはずっと寝ている。成田君は水族館へ。その後cafeで昼飯を食べ、バッパーに戻ってひたすらTVを見ていた。ニック、キャロラインが戻ってきて三人でカレーパーティー。みんなカレー好き。

 明日の準備して、ニック達とTV見ていたらニックの携帯が鳴り、タウポのバッパーにいた日本人のハルさん、はるえさんの2人が車でここまで来たという連絡があった。せっかく会ったから、皆でBARに行こうとしたが、落ち着けそうなところがなかったので、車でスーパーまで行って酒を買って、バッパーで酒を飲むことにした。

 ハルさんの運転で買出しに行ったのだが、ふざけあったりしてとても愉快。最後にみんなと記念撮影撮らせてもらった。とても楽しい夜だった。

NIKOLA

NIKUK出身の20歳。人なつっこくかなり面白い。趣味は釣りとビリヤードというかかなり多趣味だったりする。ビリヤードのレベルは超高い。ハスラーみたい。海外旅行も経験豊富で、日本にも来たことがあるらしく、日本の文化に興味を持っている。

将来の夢は教師になって海外で英語を教えたいと言っていた。故郷のイギリスがあまり好きでないらしく、環境のよいNZに住みたいといっていた。

彼はとても外交的で、すぐに他人の輪の中に溶け込めるような人だった。大抵会った、ヨーロッパ系の人でもここまで馴染みやすい人は初めてだった。自分にも簡単な英語を使って話に付き合ってくれたりして、彼との会話はとても楽しかった。

彼はよく日本の単語を言ったりしてた。例えば「黙れ!」とか「死ね!」とか。発音がとても綺麗だった。でも誰がこの単語を教えたのだろう?

122日(土)晴れ

早めに起きて朝食をとりまだ寝ているニックとキャロラインを置いてチェックアウト。ひたすら南へ、ネイピアのすぐ近くにあるHASTINGSをちょっと出たあたりでパンク。見たら画鋲が刺さっていた。そのほかにもパンク個所があり、それらを直したらチェーンがいきなり外れた。連続するマシントラブルを対処し、気を取り直し出発。

 昼ご飯に入ったcafeは注文してから知ったのだが高級店だった。これには面食らったがかなり美味かった。最高ですたい。

 今日は平地で何もない道だった。日陰などなくて常に暑い!飲もうとした水も日光で温まってしまい、それが熱くて思わず吐き出してしまうほどだ。それでもやはり水の消費は激しい。

この日は走っても走ってもキャンプ場がないので野宿。

牧場が今日のキャンプ場(いつもだけど)。侵入したらウシ君の真新しいお供え物を踏んでしまう。えんがちょ。この日の晩御飯のパンはカビが生えていた。今日はきっと厄日。

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