ニュージーランドRUNB

123日(日)晴れ

 カビパンは食えないので朝食抜きで出発。しばらく空腹のままで走っていたら、cafe発見。朝食にありつく。

 今日も平地続きだったが、風が強かった。おかげであんまり暑くはなかった。休憩を何度か入れ、今日の目的地のパーマストンノースに着く。昼飯にSUBWAYってファーストフードに入った。サンドウィッチのお店でバイキング方式でいろいろな物が入れられる。値段は高いが、量がいい。今度はもっと値段安くして食おう。

 バッパーに戻り、日本人旅行者のこうじさんに会う。NZに住んでたり、ワーホリ経験もあるらしく、NZはなれている様子。彼と話してたら相部屋になったイギリス出身のレイモンドさんが来た。英語が聞き取りやすい。

 夕飯の後、リビングでゆっくりしてたらオーナーがケーキをくれた。そこから何人かの人たちと話して楽しんでたら、レイモンドさん乱入。何やらご立腹の様子。話によると「MINCE99FAT FREE(挽肉ソース、99%脂肪カット)」と大きく書かれた缶詰を買ったが、よく見たら肉は入っていなくて「JUST add mince(あとは挽肉を加えるだけ)」と書かれていることに気づいて、彼は「こんなに大きく『MINCE』と書かれてたら誰だって勘違いするじゃないか!」「こんなのに$2.80も払ってしまった!」とリビングを通りかかる全ての人に訴えてた。

彼はマシンガンのような口を持っててしゃべり始めたら止まらない。レイモンドサン、ウケール!

 その後はこーじさんとしばらく話をしてからベッドに戻り一日を終えた。

P.s最近イッチーに何度も電話しても出てくれない。どうやら着信拒否のようだ

 124日(月)雨

こーじさんの話によると今日はパブリック・ホリデーらしい。「地球の歩き方」には載っていない。いったい何の日だろう?おかげでほとんどの店が休み。

 今日は久しぶりの雨だった。暑い日続きだったからちょうど良かったかもしれない。雨といっても小雨。

この日は国道2号に入ってから約10キロに及ぶ渋滞があった。どうやら交通事故が原因のよう。連なる渋滞でイライラが募るドライバー達を尻目に横でスイスイと走り抜ける自転車。このよくわからない優越感は何だろう?快感!

今日はparaparaumeというところのYHAで1泊。YHAの場所を聞こうと観光案内所に行ったが、あいにくのパブリック・ホリデーのため休日。仕方なく警察署にも行ってみたがここも休み。NZでは警察署も休みます。オノレ!パブリック・ホリデーメ!

GSで場所を聞いたらすぐに教えてくれた。GSは旅人の味方。

浜辺近くの綺麗なYHAに到着。まるで中級ホテルのような感じ。

いつもスーパーで買出しだが遠いのでコンビニにした。ここのコンビニもインド人経営。どうやらNZのコンビニはどこも必ずインド人が経営してるらしい。今日のご飯はカレーよ。

 1月25日(火)曇り

 カレー食べて、出発。高速道路がまた多い今日の道。今日は首都ウェリントンを目指す。高速にぶつかるから国道を避けて横道に入るのは地図上でも曖昧だったりするから不明確でとても走りづらい。でもどこの国でもこんなもんだから仕方がない。

 時間を食いながら中心街到着。思ったより都会。都会嫌いだから目眩がする。最初目指してたバッパーはとても町の中心地のど真ん中に位置するものだったから別のにする。商店街の真ん中だがいいバッパーに泊まることに。「地球の歩き方」に載っている「the lido」というcafeでケーキを食べる。美味いが高い。

 買い物でNZ産のワインを買ってみる。酒買う際は未成年と区別するため、IDが必要。めんどい。ニックもレジに向かって日本語でいつも「死ね!」って言ってた。

 バッパーに戻って洗濯してたら、枝などの木材を使って工作している人がいた。気になったから声をかける。彼女はイタリア人のクリスティーナ。美人。ランプを作ってた。話しながら少し手伝ってあげた。完成まで付き合う。ちょっと彼女の仕事は雑だったが何とか形にはなった。FANTASTICO

 晩飯を済ませたらワインを飲みながらオークランド出身の人とトークタイム。ワインのせいで彼の名前と何を話したか忘れてしまった。NZのワインは美味い。その後夜の海見たりと散歩した。散歩から帰ると韓国人のルームメイトと話した。ヨン様トークから始まりUK文化について話した。彼はUK文化が好きでオーストラリアに住んでいたよう。同じアジア人同士で話が弾む。韓国ではヨン様は人気無いということと、UK文化を徹底的に叩き込まれた。

 1月26日(水)晴れ

 ここのバッパーでは朝食も無料。シリアス系だが下手なB&Bの朝食よりは断然マシ。いい仕事しています。

 ウェリントンの次はフェリーを使うので、とりあえず確認のためフェリー乗り場へ行く。ワイトモケーブの観光案内所でここへ行けと言われたが違うよと言われ別のフェリー乗り場へ。自転車の手続きは簡単にできるようだ。

 確認が済んだら、国会議事堂、通称「BEE hive」へ。NZの国会議事堂はあまりにもユニークな建物。その珍しい形はまるで「bee hive(蜂の巣)」のようだから地元の人達も、はたまたニュースキャスターでさえ、「bee hive」とニュースで言ってたりする。

 その後は「地球の歩き方」に載っているタグポートというレストランへ。値段の割に味が悪い。腹ごしらえが済んだらte papaと言う国立博物館へ。「bee hive」「te papa」はparaparaumeYHAのルームメイトのおじさんに行けと勧められた。「te papa」ではマオリ文化の他、絵や昔のおもちゃ、植民地となった当時の流行ものが展示されてたが、自分はマオリ文化の展示が一番面白いと思った。どことなくアイヌ文化と似たようなものを感じる。

 バッパーで晩飯にしようと思ったら、宿泊者全員でバーベキューパーティをやっていた。どうやらこれも無料のようなのでありがたく食す。ここのバッパーはとても気前がいい。

 それからカナダ人と昨日話しこんだNZ人と飲みながら話したりした。その後はまたいつもの夜の散歩。月がとても綺麗。後で知った話昨日は満月だったらしい。でも昨日は曇ってたしなぁ。

1月27日(木)晴れ

 今日は明日のためというのもあって、観光もせずにひたすら休むことにした。一口に連泊と言っても、体が休まるわけではない。観光なんてことをするから返って走るより疲れることもある。そう考えると今までほとんど休むことなく走ってきたようなもんだ。続けて走ることもいいとは思うがやはり無理が集ると体にどこか故障をきたす。風邪なんて引くのは嫌だから、やはり休みは必要。

 なので今日やったことはほとんどない。散髪に行き、JAMISの手入れ。後輪、前輪のタイヤカバーを履き替えた。ここまで1000キロ走った。やはりタイヤカバーの磨耗が激しい。これからは約700キロぐらい走る。タイヤの付け替えはやはり必要。

 その後はチャリ部同期の面々に手紙を書いた。今回は住所メモった紙を忘れて北大ねえさんやなるに手紙を出せなかった。いつも同期には手紙を出すようにしてるのだが、この時は本当にホームシックに襲われる。家族なんかに電話した時もそう。みんな何してるのかなーなんて考えてると涙腺が弱くなってきそうなのがわかる。イタリアにいる時は人気のない錆びれた所で野宿してたらいつも帰りたくなっていた。

 でも今回の旅は慣れたせいか、しょっちゅうホームシックにかかったりはしなかった。完

128日(金)曇り 時々 晴れ

今日はフェリーDAY。朝6時起床。6時半にバッパーを出る。チェックアウトの時間だったが、すでにreceptionに言ってあるから、キーデボジットも受け取り済み。

8時出港だが、出港の一時間前に着いた。受付を済ませ、チャリを船に乗せる。フェリーチケットを事前に買っておいたから事がスムーズに進む。

 出港。自分の乗った船はlynxというやつで、世界最高クラスのスピードが出る船だそうで、恐ろしく速い。このスピードにはかなり驚いた。みんなの髪の毛がこのスピードによる風で流されてわやになってる。見てるだけで笑える。

 目的地ピクトンに到着。南島は森林が豊富で涼しげな印象を受ける。どんな島なんだろう?

 今日走ったqueen charotte driveはパーマストンノースにいたアメリカ人老夫婦から「big hillbut beautifull!」と教えられ通った。ほんとに評判道理の美しさで坂も最初は結構キツかった。

 30キロぐらい走ったとこで今日の目的地havelockに着く。今日の宿はここのYHArutherford。元学校で廃校になってしばらくしてここのオーナーのmr.brentが買い取ったらしい。今まで泊まったYHAの中でもとてもいい感じ。tVがないのが最高。

旅のノートが置いてあって日本人旅行者や日本人サイクリストの書留めがあったのに驚いた。

 そしてここでも運命的な出会いがあった。NZ人のサイモン。彼は年1個自分より若く、そして同じ誕生日だということを知った。すごい気があったし、彼は親切で、分かりやすい英語で話してくれて、話が弾みいろいろ語り合うことができた。

simon holmes

 ハミルトンちかくのte aroha出身のkiwi。趣味は釣り、ダイビング、射的。四人兄弟で親が農場経営してて、退屈だったから家を飛び出し、当てもない放浪の旅をしている。超楽観的でいつも適当なことを言っている。ここまで楽観的な人は見たことがなかった。すげ−ウケる。何度も何度も「maybe」というから、「おまえはmr.meybeだ!」といってやった。素直な人でいろんな事を単刀直入で聞かれたし、逆にいろんな事を聞くことができた。いろいろな事に興味を持ち、自然を愛する彼。

一緒に散歩して、ゴミを見つけたらちゃんと拾って捨てる。自分がサイモンに「キチンとしててえらいね」って言ったら、「ただアツシに見せつけているだけだよ」と返した。たぶんそんなことなくて、一人でいる時もきっとそうしているんだろうなと思う。

NZで出会った人の中で一番馴染めた人だと思う。彼のおかげで本当に楽しい海外RUNになった。もしサイクリストの神がいたらこの運命的な出会いに感謝したい。

cheerssimon

 129日(土)曇り 後 晴れ

 サイモンはテントの中でなくYHAのラウンジのソファーで寝ていたらしい。サイモンは金がなくて何も食べないつもりだったので自分の朝食を分けてあげた。一緒に朝食をとる。

サイモンはここの近くの教会でボランティアとしてペンキ塗り替える仕事をするらしい。

そして、別れ。彼の境遇を色々知ったし、自分も色々な話ができて親密になることができた。「good bye brother」彼との別れは辛く感じた。彼はお金が無くて明日の食べる分さえ満足に無い状態で、心配だとか色々な意味での涙が止まらなかった。

しばらくはサイモンと遊んだりした事を思い出したりと浸りながら、走ってた。今日はとても調子がよく、峠も何故かテンションが上がってて全然苦にはならなかった。そんな調子だったから、早くに次の町ネルソンに着いた。南島は涼しく走りやすい。日差しも弱い気がする。

ネルソンのバックパッカーズ、green monkeyってとこで泊まることにした。バッパーガイドによると評判は悪いらしいが、なかなかどうして快適だった。ガイドブックは当てにならないもんだ。ネルソンという町はNZのちょうど中心地に位置するらしく、NZ cetreというモニュメントがあるらしい。

見に行ったがなんて事の無い、ただ地面に向かって矢印が指されてる、へんちくりんなものだった。本当にここがNZの中心なのか怪しいもんだ。その後はクライストチャーチ大聖堂を見に行く。ここのネルソンでも大聖堂はあるらしいが、イタリアのバーリと比べたらどうも見劣りする。中に入ってもあまり神聖な感じがしない。函館のハリスト正教会の方が好きかも。ただ、黙々とパイプオルガンを弾き続けている神父のおっさんにはウケた。どうやらこの教会に人が入ってる間は演奏し続けなければならないようだ。実際に一時間近く検証してみたりした。時々おっさんがこっちをチラ見してる。「早く帰れよジャパニーズ!」的なことを考えている気がする。明らかにおっさんは疲れている。この人はいったい何時間弾き続けているんだろう?

 130日(日)晴れ

 昨夜はなかなか眠れなかった。サイモンの事が気になっていた。今日はNZの西側に向かうつもりだったが、気が付いたらhavelockYHAに電話をかけ、サイモンはまだいるか確認し、havelockYHAに向かっていった。馬鹿といってしまったらお終いだが実際に馬鹿だから仕方がない。

 一度通った道だからよく分かる。どんだけの峠があるかということも。キツイと知っている峠を登るというのは嫌なもんだが走り出したらなんてことはない。今日はやたらサイクリストを見かけた。

昼過ぎ頃YHAに到着。受付にはmr.brentはいなくて出かけてるようだ。4時ぐらいに戻ってくるらしい。まだ泊まる手続きを済ませていない。でもサイモンはいた。話していたら海に行き、ナリアツはスイミング、サイモンは釣りをするということになった。サイモンのバイクに乗せてもらう。かなり責める。だが、彼のドライビングテクも中々のもの。ルベのいつも乗せてもらってる先輩とは全然違う。「そこどけー!そこどけー!邪魔だ邪魔だー!」ノリノリです。

 海岸に向かったつもりが何故か「ちょっと待て、早まるな」的な看板がおいてそうな断崖絶壁にたどり着いた。

作戦中止、一旦バッパーに戻る。mr.brentが戻ってきた。受付を済ませ、キャンプサイトで泊まることに。サイモンのテントの隣に自分のテントを張る。サイモンは兄さんと電話している。あまりに長電話だったので自分は寝てしまった。起床。サイモンと海へ。

 サイモンのスイムスーツを着てダイビング。サイモンは釣り、でもあまりきれいな海じゃないから魚はいないし、泳ぐのにも浅すぎて泳げん。havelockにはいい海はなかった。

 さっき電話した兄さんから$800送ってもらうという。

今あるサイモンのなけなしのお金でfish&chipsを頂く。まいうー!サイモンからkiwi文化をいろいろ教えてもらった。

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