イタリアA

37日 雨

連泊です!今日は遺跡めぐりの日。

まずは部屋をシャワー無しにしてもらうよう交渉。そしたら、オーナーがツインの部屋を貸してくれた。サンキューおっちゃん!

そして出発。初のイタリア列車。ヴェスヴィオ周遊鉄道に乗って「失われた都市」ポンペイ遺跡へ向かう。途中ヴェスヴィオ火山を見ながら行けると思ってたが、雨雲のため見ることができなかった。そして、ポンペイ到着。

ナリアツはこれを見るためにイタリアに来たようなものである。かなりはしゃいでた。夢中でシャッターを切りまくる。ジョジョにもある「犬の床絵」も見れた。「失われた遺跡」はすごかった。その後は、エルコラーノへ向かう。ここもヴェスヴィオ火山により、滅亡してしまった町。ここもいい遺跡だった。遺跡内からエルコラーノの町、旧市街と新市街が見渡せて、それぞれの違いを見比べるとなんとも面白い。観光を終え、ホテルに戻る。雨だったから、服を乾かしてご飯を食べに行った。レストランに入り、ペンネとスープを頼んだ。レシートを見てガックリ。水を頼んだのだがそれも精算に入ってた。店の人はタダって言ってたのに・・・。もう二度と水は頼まん!でも旨かったからいいか。ホテルの共用のシャワー浴びて眠りに落ちた。

38日 曇り 時々 雨

雨だ。地中海性気候だから、今日は晴れると思ったのに。それでも走らなければならない。ホテルをチェックアウトして、ナポリ中央駅で円をユーロに両替した。そして出発!途中犬に追っかけられた。アユート!(助けて!)イタリアの犬も情熱的だ。しかもテントに噛み付きやがった。でもたいした事はなかった。

しばらくして、腹も減ったころレストランを発見。入ってみる。客が1組の老夫婦だけでガランとしてる。ピザとカルボナーラを注文。

待っているとどうも焦げ臭い。よく見ると煙が立ち込めている。座ってるとこから厨房が見えた。あ、窯から煙!?

店のオーナーが気付き慌てている。そして、取り出したピザが黒いようにも見える。そしてオーナーはためらう事無く、そいつを捨て新しく焼き始めた。この店大丈夫かよ?

さっき見た1組の老夫婦は金を払う事無く店を出た。食い逃げ?

オーナーが気付き外に出たが、もういないようだった。募る不安・・・。

注文した品が出てきた。マズイ。俺が作ったほうがまだマシ。自分も食い逃げしたかったが、もうすでに1組やった後だし、自分何よりチャリですから・・。ちゃんと支払いを済ませ店を出た。

雨が嫌になって、今日は早めにテントを張った。まあたまにはいいだろう。

39日 晴れ 後 曇り

今日は一日中山道を走った。イタリアの坂はキツイ。途中10%の看板とかあった。それより明らかにキツイ坂も登った。

イタリアの山はでかい。その大きさには惚れ惚れする。この日は山道であったが、田舎道でもあり田舎好きのナリアツは景色を満喫しつつ走ることができた。田舎の人達はすごくやさしくて、丁寧に道を教えてくれたりしてもらった。続く山道で、この日はとても疲れたからまた早めにテントを張った。

310日 晴れ

今日も山登り。20km先の町POTENZAが遠い。斜度も12%とか出てた。しばらく走ってると・・おお!雪だ!かなり高いとこまできてしまった。それでもまだ着かない。

昼頃やっと到着。人に聞きながらスーパーを探す。ちょっといいものを食べたかったので大き目のスーパーを探した。するとデパートみたいなものを発見!早速入ってみる。なかには、服屋やおもちゃ屋などの店がいくつかあり、中のスーパーマーケットのコーナーはやたらショボイ。ミニマーケットだ。

それから近くのレストランに入った。パスタを食べたが足りなかったので、もう少し注文しようと、外に出てるメニューを見た。するとここの客のおじいさんがなにやら話し掛けてきた。「自転車で着たのか!」とそこはわかったが、後はイタリア語がわかんなかったので何を言ってるかわからなかった。会話があまり成り立たないせいか、店の人と話し始めた。話が通じないから諦めたのかな?

そして、ピザを注文したはずだったが、何故かラムステーキが出た。こんなの頼んだ覚えはないと店の人に言ったが、さっき話してたおじいさんが「いいから食え」と言ってる。

しばらくして、水まで出てきた。どうしよう、ぼったくられたみたい・・。

食べ終わって会計を済ませようとしたら、様子がおかしい。えっ!おごり?なんとおじいさんが全部お金を払ってくれた。これには感謝感激。

なんで今日初めて会った言葉も満足に話せない奴にここまでやさしくしてくれるんだろう?と思い、胸がいっぱいになり、そのやさしさに心を打たれおじいさんの胸の中で思いっきり泣いてしまった。

言葉は通じなかったが、気持ちは分かり合った気がした。

 おじいさんに見送られながら、出発。町を脱出しようとしたら、高速にぶち当たる。迂回したが道がない。丘を無理やり突っ切った。でも道がなくなった。道に迷ってしまったようだ。やる気を失い。近くに工場があって、そこからあまり離れていない川辺に野宿しようとしたら、工場員に見つかってしまった。思い切ってここら辺でテントを張って良いか交渉してみることに。よく話がわからないので、言ってることを紙に書いてもらったら、あろうことか500請求していることがわかった。5つ星のホテルより高い!日本円にして7万だから払えるはずがないし、払う気もない。出てって、しばらくした所にいい場所を発見したからそこで野宿することに。ああ、今日はすごくいい人と最低な野郎にあって複雑な気分。まあ、工場近くでキャンプしようとした自分も悪いのだが。

311日 晴れ 時々 雨

今日こそPOTENZAを脱出したい。まず買出ししてから脱出を計る。しかし、また道に迷ってしまった。もうやる気も失せて、輪行も考えたし、帰国したくもなった。ちょっと走ってみたら、道を発見。脱出できそうな感じ。「道において行けないとこは無い」と誰かが言ってたのを思い出す。

登る!とにかく登る!やたら登ると思ったら変な方向に降る。戻るのが嫌でもうどうにでもなれと思い、降ってしまった。ここはどこだろう?人が歩いてないなら家に押しかけるまで。快く教えてもらい、行きたい方向と大体合っている事が判った。もう後は快調に進み、日も沈みかけ、廃屋を発見したので、そこを寝床とした。

P.S夜寝てたらちょっとした怪奇現象に遭って怖かったです。

312日 晴れ 時々 曇り

今日はひたすら降り道だった。しかも追い風だったからかなりいいペース。昼にGravinaに到着。ここで、スーパーはどこにあるか人に聞いていたら、何故か警察にこっちへ来いと言われた。なんかよく判らないが、怒ってるみたい。何をしゃべっているか判らない。どさくさに紛れてスーパーはどこか聞いてみた。ついて来いと言われ、スーパーまで誘導してくれた。今まで会った中で一番親切な警官。でも、何で怒っていたかは不明。

買出しを済ませて、飯を食った。

バーリまで約40kmのところで野宿ポイント発見。そこに泊まることにした。

313日 晴れ

本日この旅二度目のホテル。早めにバーリへ到着。ツーリストインフォメーションでホテルを探そうと思ったが、休みだった。まぁ、見つかるっしょ。「地球の歩き方」を参考に安ホテルを探したがどれも高い。安い宿が無いか、警官に聞いてみた。教えてくれた場所は「地球の歩き方」にも載ってるところだった。最初からそこにしとけば良かった。

交渉開始。割といい値段のペンショーネ。

普通イタリアでは泊まる時にはパスポートを提示しなければならない。だが、たまにパスポートを渡した時に怪しい時がある。ただ必要事項を書くだけなのに何故か「後で渡すから、10分まて」とこの時言われたのだが、この間にパスポートを偽造されてる可能性が

あり得るという。返すものは本物でも偽造されたものが悪用されると、警察から面倒な質問が本人にされる事があるらしい。特に日本のパスポートは高値で売れるらしくよく偽造されることがあるとか。要用心。もちろん自分も不安だったからすぐに返してもらった。大事なのはすぐに返してもらうように言うこと。相手がそれに対して怒ったり不機嫌な顔をしても目を離さずに毅然とした態度でいなければならない。

 部屋に行くと電話がついていて、実家に電話した。いろいろな目に合ったから、家族と話してる時はほっとして、懐かしい気分になり、泣きそうになった。

そして、スーパーで買い出し。明日は日曜日。日曜には大抵どこのスーパーでも休みになるからいつもより余分に買い出しする必要がある。

今日もレストラン。いい飯は食いたくなるもの。だが入ったとこはとても高かった。

店を出ようと思ったがすでにパンと水を配られた後だった。スパゲッティを注文。高い割にまずい。それから町を観光。この町の北側はは18世紀から残されてる旧市街地と南側は割と最近にできた新市街地の2つの種類の町でできている。2つの町の違いがあまりにも変わり過ぎるので北・南と足を運ぶたびにタイムスリップしたかのようでなかなか面白い。城やサン・ニコラ教会を見に行った。

この教会がすごかった。入った瞬間空気が変わったのが分かった。そこはとても神聖なところで本物の教会というのを初めて知った。天井や壁にはキリスト教に関する絵画もあって、ちょっとした美術館のよう。席の最前列は、膝まづく変わった席になっていて、そこでお祈りをするようになっている。お祈りを体験。もちろん旅の安全を祈った。

お祈りしたら駅へ。もし輪行することがあったらと思い、汽車の乗り方を確認のために行ったのだが今イチ仕組みが分からん。

一人の日本人が通りかかったので、乗り方を聞いてみる。すごくいい人で、丁寧に教えてくれた。彼は「ケンさん」といった。

久しぶりに日本人に会ったからかもしれないがすぐに仲良くなれた。お互いの情報交換したり話をして一緒にピザも食べた。

彼はこの日のうちに汽車でミラノまで行くようだったので、駅まで行き、彼を見送った。Bonviacio!(良い旅を!)

それからホテルに戻りシャワーを浴びた。ものすごく濃厚で楽しい一日だった。

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